はじまり

関西の芸能文化を論じ続けた雑誌『上方芸能』とともに

『上方芸能』における“朗読活動”の軌跡から見る「関西朗読コンテスト」の始まりと広がり
◉2001年より:『上方芸能』主催で、プロによる朗読イベント「語り芸花舞台」を毎年秋に開催。会場は当初ドーンセンター、第3回から8回まではエルおおさか、10回目から最後の第15回まで兵庫県立芸術文化センター。
◉2006年より:年に一度、春に「精選 春の語り芸」を開催。浪曲、講談など、幅広いジャンルから語り文化を紹介する。会場は大丸心斎橋劇場。
◉2007年より:『上方芸能』発行人・木津川計が「木津川計の一人語り劇場」を旗揚げ。毎年新作を発表しながら各地で口演を行っている。
◉2008年より:『上方芸能』編集部内に本部を置いて、「関西朗読コンテスト」を開催。当初の会場は薬業年金会館。</strong>2017年3月の閉館にともない現在の大阪市立中央会館に会場を移す。
◉2008年より:『上方芸能』にて「私の朗読RODE」に連載がスタートした。関西を中心に活動する朗読家がさまざまな思いを書きつづる。
◉2011年:木津川計が「朗読・語りの地平」(上方芸能出版センター)を出版。また同年、「関西朗読・語りの広場」創刊、編集長は、コンテスト発案者の西嶋義隆。
◉2014年より:「関西朗読コンテスト受賞者朗読祭」を開催、コンテスト受賞者に新たな披露の場を提供し、朗読家デビューを応援する。好評につき、2017年より年2回開催している。会場は朗読コンテストと同様に、薬業年金会館から大阪市立中央会館へ。
◉2015年より:『上方芸能』にて「朗読のこれから」の連載がスタート。朗読家が朗読文化の可能性や広がりを語る。
◉2016年より:5月に『上方芸能』終刊、7月に編集部を閉じたが、多くのファンを持つ朗読事業のなかで、「関西朗読コンテスト」「関西朗読コンテスト受賞者朗読祭」「関西朗読・語りのひろば」の継続が決まる。9月より事務局所在地を西嶋義隆方とする。

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『上方芸能』は、1968年に木津川計が創刊。自ら編集長を務め、能・狂言・歌舞伎・文楽・舞踊から落語・漫才に至る京阪神の芸能や大阪文化を幅広く紹介、応援し、評論する専門誌として大阪を代表する雑誌となる。編集長を森西真弓、広瀬依子へ引き継いで48年の歴史を刻んだが、2016年5月に200号をもって終刊。